ゾンビ映画を見ると、足が速い人こそ強いと気づく。映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』見ました

台風一過の異様な暑さも少し収まった夜の池袋でした。

 

昼寝から5時過ぎに目覚めふと思い立ち外へ。前から気になっていた映画が今から急げば間に合いそうだと全力で走って北口に。怪しい街並みを抜けシネマロサまで。like a 走るゾンビ。

 

客は自分含め20人くらいだろうか。なんとか間に合いコーラとポップコーンを両手に持ち着席し汗が引き始めたとともに本編が始まる。

 

ゾンビ映画の序盤はまるで将棋の序盤のようにこれからに向けての布石にすぎない。

 

若干退屈ながらもはやあるあるとして消化出来るくらいなベタなキャラクターたち、母親と離婚しかけてる父親とその子供、格闘家の夫と妊娠中のその妻、年老いた姉妹、野球の遠征に出発する学生たち、などなど。

 

ゾンビものは妊婦のなかの胎児が将来的に抗体とか持つキーパーソン的な存在になるみたいな偏見を個人的に持ってるが本作はそんなことなかった。

 

上記の通り、基本的に新幹線の中という舞台以外は特に新規性は無く(別にそもそも必要がない)ありきたりと切り捨てることも可能だが、その設定により見せ方が他のゾンビものとは差別化されていて面白い。

 

中盤以降は韓国映画らしく登場人物たちの人間ドラマが見どころ。泣かせにくるがそれがそんなに嫌味じゃない。ラストのラストはあの花の最後みたいでくどすぎる印象は受けたけど全体的に良いエンタメ映画でした。

 

歓楽街を駅に向けて戻りつつ、明日からも生きるゾンビとして僕は社会の歯車の一員になるのだと現実に引き戻され帰路につくのでした。